事務局便り
【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより②
新連載 ―「人生学」講義 第1回 ―
2016年11月29日(火)広島県東京事務所会議室で開催した第1回学生応援セミナーの講義を連載でお届けいたします。
第1回目の講師は、東京広島県人会会長の大竹美喜氏(1939年生まれ。1974年アメリカンファミリー生命保険会社日本社を創業。2013年教育再生実行会議有識者委員)です。
「人生学」講義 第1回 大竹美喜氏
【2】アメリカ、そして東京へ
当時のアメリカは、米軍が日本軍にずいぶん殺された、アメリカ人は日本憎し、というわけで、日本人というだけで迫害を受けまして、私はそこで本当に惨めな生活を余儀なくされたのですが、救ってくれたのはキリスト教の教会なんですね。そこの教会に入って洗礼を受けまして、そこで私の人生は一変するわけですけど、アメリカに渡って一番の収穫はクリスチャンになれたということなんですね。それが後々、私の人生をここまでこう導いてくれるわけですけど。
ともかく日本に帰って、母方の実家を継ぐということになっていたんですが、私はやはりとても庄原という田舎で生活する勇気がございませんで、今度は東京を目指したわけです。国会議員になるために、私は日本を変えてやろうという思いで、地元選出の国会議員の秘書として働くことになるわけです。で、秘書生活をやっているうちに、日本の政治がここまで腐敗しているのかということで、私は断念せざるをえなかった。政治家の夢をそこで捨てました。私の仕事は裏口入学の斡旋でした。全くひどい時代だったんですね。今は全くそんなことはないんですけど。
そんなことで私はノイローゼになっちゃいまして、自殺寸前まで、本当に情けない状況にまで陥っていたときに、日野原先生という聖路加の先生が私を救ってくださったわけです。日野原先生は大変な人物でございます。この先生のおかげで私は一命をとりとめて、今日までいるわけです。
そこで私は、自分の人生というものをしっかりと深く掘り下げて考える、そういう体験をさせていただいたものですから、自分の人生はどうあるべきか、私は何のために生まれてきたのか、どこに向かって歩もうとしているのか、自問自答を繰り返すようなことになってきましてですね。「世のため人のため」という言葉があまりにも美しすぎるんですけど、自分は神から与えられた命というものを大切にしようと考え始めたんですよ。「滅私奉公」という言葉を皆さんご存じかどうかわかりませんが、とにかく奉仕する精神ですね、何かに打ち込める、そういう仕事を探し求めたわけであります。
私はアメリカンファミリー生命保険会社という外国の生命保険会社を日本に設立する認可を、一人で散々な苦労をして3年間かかったんですが、日本で初めていただきました。がん保険を日本に初めて広めようという努力をして、もう契約件数では日本ナンバーワンなんですけど、10兆円ぐらいの総資産になっておりまして、本当に素晴らしい会社になっております。あとの仕事は若い方にお譲りして、「世のため人のため」何をすべきかということを自問自答している日々なんですよね。創業者でございますので、生涯アフラックの人間として仕事をさせていただくことが可能なんですが、現場からは完全に退いて、現在何をやっているかというと、安倍内閣で教育再生実行会議の委員として、結局、「人作りは国作り」ですから、そういう仕事に没頭させていただいているわけであります。
これから皆さんは社会に出て、いろいろな職業にお就きになると思うし、しかし人生は長いわけですから、その職場で生涯を終えるという方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、3回も4回も転職しなければいけない時代に入っていくんだろうと私は思っています。それほどまでにすさまじい変化が皆さんを取り巻いているわけでございます。世界的な激動の時代でございますので、「人生は何度でもやり直せる」という気概をお持ちいただいて挑戦していただきたいと思っております。
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより①
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより②
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより③
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