事務局便り
【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより⑤
新連載 ―「人生学」講義 第1回 ―
2016年11月29日(火)広島県東京事務所会議室で開催した第1回学生応援セミナーの講義を連載でお届けいたします。
第1回目の講師は、東京広島県人会会長の大竹美喜氏(1939年生まれ。1974年アメリカンファミリー生命保険会社日本社を創業。2013年教育再生実行会議有識者委員)です。
「人生学」講義 第1回 大竹美喜氏
【5】哲学せよ
一度しかない人生ですから、悔いのない人生を歩んでいただくには、まず何を目標として掲げたらいいのか。やはり、夢なんですよね。夢というと非常に漠然としているから、なかなか実感としてつかみがたいかもしれませんが。
私は小学校4年生の頃から自分の夢を追い求めてきた人間でございまして、雪道をトコトコ歩いていると、川に落っこちちゃうんですよ。ずぶぬれになって家に引き返して、高熱を発して1週間学校に行けない。そういう生活があたりまえのような日々だったわけですよね。そういう厳しい環境の中で生まれ育つと、やはり広島市内で育った人間とは違った生き方を考えざるをえなくなってしまうわけです。だから、私は人生って何だろうと哲学をしたわけですよ。そして社会に出てからも今日まで私はずうっと哲学をしているわけです。これは死ぬまで続けていくことだろうと自分で思っております。
私は小学校の頃から、毎晩30分か1時間、自分に問い続けているんですよ。何のために生まれてきたのか、どこに行こうとしているのか。必死になってそれを探し求めて、今も同じことを繰り返しているわけです。皆さん学生でいらっしゃいますので多忙な日々だと思うんですが、社会に出たら、少しはそういう哲学する余裕も生まれてくるんではないかと思うんです。どんな職業についても、自分自身が自分に問い続ける、哲学することがものすごく重要だということを今日皆さんにお伝えしておきたいと思うんです。とにかく深く深く掘り下げて考える習慣を身につける。これが皆さんの人生を豊かにする秘訣ではないかなあと、これは私自身が体験したことを申し上げているわけでございます。
なかなか自分が何者なのか、自分を自分がわからない。苦しい闘いだと思うんですよ。就職が決定した後に職場に移られて、現実と自分の夢とのギャップがあまりにも大きい、間違っていたと深く深く反省されて、次の職場に移る方もいらっしゃるかもわかりません。あるいは、自分の選んだ職場が間違いなかった、これで生涯働きたいと努力されていても、とにかくこれから相当な激変の時代ですから、早期退職を余儀なくされることもありうるかもしれません。その場合、自分の力を磨いておいて、第二の人生、第三の人生、どこに行っても価値のある人間として、自分が自己投資をしておかれることが何よりも大事なんじゃないかなあと。
私は一回もサラリーマンをやったことがありませんので、サラリーマン生活はわからないんですよ。そのことについては今日皆さんに語る資格はないのでお話できないのですが、私は会社を創業し、今6千人ぐらいの社員に働いていただいているんですが、その人たちのために何ができるのかということは必死になって考えているわけでございます。会社を創業し、多くの人に入っていただき楽しんでいただいている方もそうでない方もいると思うんですが、これは一人一人の心構えで人生というのは全く違ってくるんですよね。つまらない職業だとお考えになったらもうその職場には長続きしませんから転職せざるをえません。しかしこれほど貴重な仕事を神様から与えられた人間なんだというふうに思った方は精進できるわけですよね。どんな苦しみも耐えられることだろうと思います。
いずれにしても、これからはすごい激変の時代に入ると思うんですよね。皆さんが社会に出たらおわかりかと思うんですけど、その職場が皆さんにとって最適な職場なのかどうなのかというのは体験しないとわかりません。もし間違いだと思われたら、一刻も早く、次の道を選択されるべきだろうと。自分に正直にいることが一番幸せなんですよね。私はだれからも支配されたくない人間として変わった人間だとよくいわれますが、しかし、私が選んだ道は私自身素直に認めています。間違っていなかったと。
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより①
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより②
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより③
>【「人生学」講義】 第1回学生応援セミナーより④
第2回広島U-30応援セミナーの会場はTAUに変更になりました。