【「人生学」講義】　第1回学生応援セミナーより⑥

トップページ
事務局便り
【「人生学」講義】　第1回学生応援セミナーより⑥

事務局便り

【「人生学」講義】　第1回学生応援セミナーより⑥

新連載　―「人生学」講義　第1回　―
2016年11月29日（火）広島県東京事務所会議室で開催した第1回学生応援セミナーの講義を連載でお届けいたします。
第1回目の講師は、東京広島県人会会長の大竹美喜氏（1939年生まれ。1974年アメリカンファミリー生命保険会社日本社を創業。2013年教育再生実行会議有識者委員）です。

「人生学」講義　第1回　大竹美喜氏
【６】よき師を選ぶ
私が学んだ広島農業短期大学は、現在、県立広島大学と呼ばれているわけですが、私は県知事からの任命で経営委員を引き受けてお手伝いしておりますが、県知事が一生懸命力をお入れになって、県立広島大学を日本国のトップレベルに引き上げようとされているわけでございます。また、近々、新しい高等学校も誕生させます。県立の高等学校ですが、英語教育を通じて世界に羽ばたく人材を養成しようという形で、候補地も決まり、文科省の認可も得ております。広島県人会としてはそういうものをサポートできればなあというふうに思っております。

私が広島県人会に入ったのは20代の後半ですが、本当に長いこと県人会でお世話になってきたわけでございますけれど、まさか私が広島県人会の会長になるなんて思ったこともございませんでしたが、こういう役を与えられ、一生懸命努力中で、皆さんのために尽くせるだけのことは尽くす所存です。

今日は第1回目でございますから、これからはいろんな講師をお招きして皆さんに熱いエールを送っていただこうと考えています。広島県人会は全国の県人会の中でも実は最高レベルの県人会です。本当に広島から誕生した方々というのは、財界においても、あるいはお役所においても、ご高名な方が多くいらっしゃるわけで、私が今日お話ししたのはビジネス界のことですが、ビジネス界において皆さんに参考になるような方をご紹介いただいて、このような勉強会を継続できたら、本当に私たちはうれしいです。

やはり皆さんが次の世代を担っていただく、羽ばたいていただく。国内だけじゃなくて全世界で活躍いただけるグローバル社会でございますので。皆さんに言いたいのは、やはりいい先輩と巡り合うことが大事。誰を先生として選ぶかというのは皆さんの人生においてすごく大事なんですよ。私は幸いにして、先ほども言いましたように、地元の市長さんが私の人生を決めてくださった。そこで今日の私があるわけで、人それぞれ生き方はご自由ですけど、一刻も早く、よき師を選ぶ――それが皆さんにとってすごく大事。

職を選ぶことについても、どこまで深く掘り下げてお選びになっているかわかりませんが、やはり間違いは人間のおかすことでありますから、間違ったと思ったら、一刻も早く、歩いてきた道、出発点にもう一度戻って再出発すべきだろうと、私は自分の体験から申し上げておきたいのです。やはり尊い生涯、自分自身で選んだ道は後悔のないように歩むことが大切なんだろうと思うわけですね。

県人会でこのようなお話をさせていただくことを私は本当にうれしく思うんですが、私はどんな苦労があっても苦労だなんて思ったことは一度もありません。どんな苦労も全部、身になるわけですよね。私は褒められたら駄目になっちゃうんですよ。いじめにあうと強いんですよ。

日本で初めてアメリカの生命保険会社を作ったときも、散々いじめにあいました。ブラックメールが当時の大蔵省、今の金融庁に寄せられまして、私の人間性について非難ごうごうでした。でも、私は生き延びれた。私はクリスチャンで宗教心もございましたし、どんな苦労も苦労と思ったことは一度もない。どんなに私をいじめた人も私は憎んだことは一度もない。

だから、こうやってここまでたどり着けたわけでございますが、こういった話を皆さんにしてもまだ実感として味わっていただくわけにはいかない。これからの長い人生においては、いろいろ思いがけないことに遭遇しますから、それをどう切り抜けて、素晴らしい人生を歩むか、これは一人一人のお気持ちの中にしまい込んでおいていただければよろしい。でも、必ず助けてくれる人が現れます。

私も多くの人に支えられて今日を迎えているわけで、自分の力で生きたというのは全くの嘘で、本当に数えあげれば切りがないくらい多くの方々が皆、私の恩人ですよ。そういった人々のお力をお借りして今日の私を位置づけたわけでございまして、これから先は、皆さんのために、私なりにできる限りのことをさせていただくつもりです。

だから、東京広島県人会は皆さんのような方にお集まりいただいて、それぞれの夢を語っていただく。よき先輩と巡り合う。皆さんが師と仰ぐような方を選んでいただく。私は仲間と一緒に皆さんを最大限サポートしていきたい。このように考えております。